近年学校や会社を簡単に辞めてしまう人が増加をしております。
その背景・原因は様々で一概には論じられませんが、今回は家庭でのコミュニケーションや食卓の在り方についての考察です。
よく食べ物の好き嫌いは、人の好き嫌いに影響すると言われますが、皆様は作った料理を、お子さんが「不味い、食べたくない」と言った時どうされますか?
大前提としては、おいしく栄養バランスの良い料理を作ることが、お子様の笑顔や心や脳の発達、家族のコミュニケーションを円滑にするなど、食育の観点からも大変重要なのですが、、、
もし、そんな場合にいつも作り直すとか、別の食べ物を与えるとか、するだろうという方は要注意かもしれません(ある程度成長されたお子さまの場合)。
出された料理を、「不味い」と言うと、他の食べ物が出てくる・・・
ということをお子さんが繰り返し経験・学習をすると、
⇒ 気に入らなければ文句を言えば、
⇒ 望みのものが得られる
という思考回路が作られます。
長年このように育ってしまうと、学校や職場で一定の環境が与えられた時、少しでも気に入らないことがあると、文句を言って自分では何もせず、環境を変えようとする心理が働きます。
学校や職場では全てが自分の好みの環境が与えられる訳ではありません。
気に入らないことがあってもそこに自分を適応させていける思考回路を作ることが重要です。
食事・食卓というのは一つの環境です。
出来るだけ美味しいものを食べさせてたいという親御さんのお気持ちは大切ですが、ある程度成長した場合は、同時に多少好みに合わなくても、与えられた環境(食事)に感謝し、その中に喜びや感謝の気持ちを持てる心を育てていくことも重要に思います。
昔の人は最近の若い人にくらべて、精神的に強いと言われます。
これについては様々な見方があるため、一概には言えませんが、仮にそうだとするなら、昔(特に戦後直後)などは、食べ物も少なく、生活環境も決して良くなく、不味かろうが何だろうが生きるためには文句を言わず、食べなくてはいけない、そういう中で育ったことが原因とも考えられます。
美味しいものを食べさせたい、そのお気持ちは大切ですが、精神的な強さ、環境への適応力、生きる力を育てるという視点も毎日の食生活の中に採り入れてみてはいかがでしょうか。
※学校や仕事を辞める原因・心理にはその他の要因も多数あります ⇒中途退学を増やさないために
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